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未来の小窓(46) ぞうきんがけ

 総選挙の足音が聞こえてきた。政界には当選回数で就けるポストが決まる年功序列が残る。若手は、地道な地元回りや党務に汗をかく「ぞうきんがけ」が求められるようだ。選挙に強い代議士のなかには、当選回数が増える総選挙を心待ちにしているかもしれない。
 働き方改革が叫ばれていることもあってか、雑用などの「ぞうきんがけ」を嫌う新入社員が増えていると聞く。キャリアを積み上げていく国内の企業よりも、若いうちから地位や高収入を得やすい外資系企業を選ぶ若者もいるそうだ。
 今春卒業した大学生の就職内定率は2月1日現在、89・5%。前年同期を2・8ポイント下回った。同時期の内定率が前年を下回ったのは、2011年以来だという。
 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、前年までの売り手市場が一転した格好だが、厳しい就職戦線を乗り越えて、入社したのに、数日間で離職する新入社員が相次いでいると、テレビのワイドショーが報じていた。入社式や研修がオンラインになって、なかなか学生気分が抜けないまま、働き始めたことも一因かもしれない。
 働き方改革の令和の時代に、「休まず働け」というのは時代錯誤だろう。若手社員を使い捨てのぞうきんのように扱うブラック企業なら、見切りをつけるに越したことはないだろうが、数日で辞めてしまうのは、いささか早すぎる感は否めない。
近い将来、財務や会計の専門業務、ドライバーなどの仕事が、AI(人工知能)に代替されると言われる。だからこそ、どんな業界でも生き抜く力を持つことが若者ほど求められているのではないか。「若い時の苦労は買ってでもしろ」という言葉もある。数日の離職は正解なのか、わがままなのだろうか。
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