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未来の小窓(29) 肝煎り事業

 大人の肝臓は、1キログラムから1・5キログラムほどもあるらしい。臓器のなかで最も大きい。慣用句では、つぶしたり、冷やしたり、太かったりするので、身近で、大切な臓器と思われていたことが分かる。「肝心要」という言葉を聞くと、時には心臓の仲間のように扱われていたこともうかがえる。
 心がいらだち、やきもきする状態が、肝が煎られたような「肝煎り」の本来の意だが、こまやかな気配りで両者の間を取り持つ世話役や組織のトップを指すこともある。
 政治の世界でも、最近、肝煎りという言葉を耳にするようになった。首相が旗を振った「肝煎り案件」だから、批判があっても中断できないと言われているのが、国の観光支援事業「GoToトラベル」だ。読売新聞の世論調査(7日付け)でも、「いったん中止する方がよい」が57%、「やめる方がよい」が20%で、8割近くの国民が否定的な見方を示している。政府は「事業と感染拡大の因果関係を示すエビデンス(根拠)がない」と強弁するが、人が動けば、ウイルスも動くのは自明の理だろう。
 事業を利用者のなかには、周囲から「こんな時期に」と非難されるのを気にし、こっそりと旅行に行く人もいる。お土産を買っても、友人や知人に気軽に渡すわけにはいかない。
 感染が落ち着いてからでも、旅行はできる。せっかくの肝煎り事業かもしれないが、いったん立ち止まることはできないのか。これ以上の感染拡大を防ぐには、今が「肝心要」の時期に思えるのだが・・・。(時)
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