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未来の小窓(27) 天穂のサクナヒメ

 巷(ちまた)では、「天穂(てんすい)のサクナヒメ」というゲームが人気を集めているらしい。まったく門外漢の世界だが、ゲーム内に「米づくり」があり、田起こし、田植え、収穫などの工程を行い、良い米を収穫すると、主人公が強くなるそうだ。なかなか入手できないことから、「令和の米騒動」という言葉も生まれたと聞く。
 ゲームとはいえ、若者の間で、稲作の関心が高まったのは喜ばしいが、今、米離れは急激に進んでいる。とりわけ20歳代の若者に顕著だという。農水省の食生活実態調査では、20歳男性の2割が「月に一度も米を食べていいない」と回答している。この調査によると、米を購入するのは、スーパーマーケットが最も多いが、若い世代は半数がコンビニエンスストアで買っているようだ。
 効率化ばかりがもてはやされ、調理も「時短」が重視されている。洗米、炊飯といった工程も煩雑に思えるのだろう。米の1人当たり消費(供給)量は1962年度がピークで、その後、一貫して減少し、2005年度には半減近くの61・4キログラムになっている。 高齢者ほど米への依存度は高い。
 近い将来、パンや麺類への依存度が高い世代に交代していくのかもしれないが、瑞穂の国では、天照大神から地上の統治を任された神が三種の神器とともに、稲作文化をもたらしたとされてきた。農家の人が八十八の手間をかけているのが、米の文字がいわれと教わった人もいるだろう。米作りは弥生のころから続いてきた。瑞穂の国の稲作文化の大切さに気づくきっかけになるのなら、人気のゲームも捨てたものではないかもしれない。(時)
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