未来の小窓(26) 七つ子祝い
「七つ子祝い」は室町時代に始まった。曹洞宗宝林寺の千葉公慈住職が監修した「眠れなくなるほど面白い 日本のしきたり」で知った。当時は、医学が発達しておらず、乳幼児が流行病で亡くなることは日常だった。このため、7歳までの子どもは神の子とされ、なにをしてもバチが当たらないとされ、7歳を迎え、氏神さまにお参りをし、神の子から人の子となったという。
奈良時代の歌集「万葉集」でも、山上憶良が子どもを「勝れる宝」と詠んだが、児童虐待は増加する一方だ。厚生労働省のまとめによると、全国の児童相談所が2019年度に対応した虐待件数は19万3780件(速報値)だった。前年度より3万3942件増で、過去最多を更新した。相次ぐ虐待死亡事件を受け、学校や警察、近隣住民からの相談や通告が増えたのが要因というが、何とも情けない数字と言えるだろう。育児放棄や母親の交際相手による暴力も目立つ。
虐待事件が報じられるたびに、メディアやSNSで、保護者(多くは母親)に対し、非難の声が高まるが、罵倒したり、倫理観の欠如を指摘したりするだけでは解決はできない。通報を受けたら、容易に家庭に介入、保護者の逮捕や児童の身柄確保までできるような強い権限を付与するような法律改正も必要だろう。いわゆる「人権派」の弁護士はすぐに「権限の乱用」などと指弾するに違いないが、虐待件数をみると、現状は待ったなしの状況ではないのか。反発する保護者もいるかもしれないないが、保護者の子ではなく、神の子と思えば良いだろう。(時)
奈良時代の歌集「万葉集」でも、山上憶良が子どもを「勝れる宝」と詠んだが、児童虐待は増加する一方だ。厚生労働省のまとめによると、全国の児童相談所が2019年度に対応した虐待件数は19万3780件(速報値)だった。前年度より3万3942件増で、過去最多を更新した。相次ぐ虐待死亡事件を受け、学校や警察、近隣住民からの相談や通告が増えたのが要因というが、何とも情けない数字と言えるだろう。育児放棄や母親の交際相手による暴力も目立つ。
虐待事件が報じられるたびに、メディアやSNSで、保護者(多くは母親)に対し、非難の声が高まるが、罵倒したり、倫理観の欠如を指摘したりするだけでは解決はできない。通報を受けたら、容易に家庭に介入、保護者の逮捕や児童の身柄確保までできるような強い権限を付与するような法律改正も必要だろう。いわゆる「人権派」の弁護士はすぐに「権限の乱用」などと指弾するに違いないが、虐待件数をみると、現状は待ったなしの状況ではないのか。反発する保護者もいるかもしれないないが、保護者の子ではなく、神の子と思えば良いだろう。(時)
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