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未来の小窓(10) 遮断損失

 未来の小窓(10)
 森林用語に、「遮断損失」という言葉がある。雨が森林に降る時、枝の先や落ち葉の層などに遮られてしまい、地表まで届かないこと指すようだ。国立研究開発法人・森林総合研究所九州支所の「九州の森tと林業」(6月号)で知った。地面に達する量は、森林がない場合に比べ、2割程度少ないという。
 森林の持つ保水力に改めて驚くばかりだが、輸入材の増加、木材価格の低迷もあって、間伐や伐採がされないまま、荒廃する森林の話をよく耳にするようになった。林業の採算がなかなか取れないのだが、言うまでもなく荒廃した森林は大きな被害をもたらす。2019年には台風の直撃を受けた千葉県で、樹木がなぎ倒されたのは記憶に新しい。
 九州北部地方は7月30日、梅雨が明けた。平年より11日遅い。7月の降水量も多く、熊本県を中心にたくさんの犠牲者が出た。今回の豪雨災害で、森林の荒廃はさらに進んだのだろうか。コロナ禍で、8月になっても子供たちの登校は続く。短くなった夏休みに、例年のように、カブトムシやクワガタを求めて、子どもたちが森林で遊ぶ姿はみられるだろうか。(時)
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