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未来の小窓(6)  天使の合唱

 未来の小窓(6)
 「子供が叫んだり泣いたり歌ったり、力いっぱい騒ぐ声も私は好きだ。そのあたりかまわぬ甲高い声には、未来に向かって駆け上っていく勢いがある。無垢なエネルギーが躍動しているではないか」。作家の佐藤愛子さんのベストセラー「九十歳。何がめでたい」の一節だ。
 続けて、幼稚園児の声を「天使の合唱」とたたえ、聞こえてくると笑みがこぼれるともつづっているが、その天使の声に文句をつける大人がいる。「うるさい」「病気になりそうだ」などと訴え、保育園の建設計画に反対する。自分たちにも子どものころがあったことを忘れてしまったのだろうか。
 6月に公表された出生数は約86万5000人。出生率は1・36で、人口維持に必要とされる2・07に遠く及ばない。日本の未来を支えてくれるはずの世代の成長に「文句ばかりを言う大人たち」は、この国の明日をどう考えているのだろうか。いろいろな分野に人材を輩出できなくなることは自明の理ではないか。
 今の新生児が成人するころには、都会では火葬場不足に悲鳴をあげ、自治体の半数が消滅するという予測もある。天使の合唱はどうなっているのだろうか。(時)
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