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未来の小窓(4)英才教育

未来の小窓(4)
 囲碁や将棋の世界では、自分の子どもに囲碁を教えるのは難しいという。高段者になればなるほど、「強くしたい」という思いが先にたってしまうのかもしれない。
 子どもの教育に躍起になる父母も少なくない。英会話にピアノ、体操と連れ回しているのは、世界を股にかけるビジネスマンや億単位を稼ぐスポーツ選手になっているわが子の姿を夢見ているからだろう。
 幼児教育に言及した、東京大の山口慎太郎教授のインタビュー記事(6月14日付け読売新聞)が目に留まった。いわゆる英才教育は、実施直後には大きな効果が表れるが、小学校に入学後、数年たつと消えてしまうそうだ。米国の調査(1960年代)でも、“遊び中心”の保育園と、伝統的だが“大人も介入”する保育園、読み書き、算数などを教える“知識中心”の保育園の3つに分けて、調べたところ、“知識中心”の保育園の子どもたちが最初は優位だったものの、すぐに差はなくなり、23歳では、犯罪者になる確率が、他の二つのグループの3倍も多かったという。
 山口教授は先の記事で「対人関係を築き、課題に対してきちんと対処するという《一生モノ》の能力が身につくことが幼児教育では大事」と説いている。習い事はなんであれ、子どもが心から楽しんでいるかどうかが基準だろう。親の理想像はひとまず捨て去ることが肝要だが、囲碁、将棋と同様、これがなかなか難しい。(時)
 
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