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未来の小窓(145) 由布市議会

 大分県由布市は大分県のほぼ中央に位置する。由布院温泉の知名度は抜群で、人気の観光地になっているが、北部地域が大分市のベッドタウンになっていることはあまり知られていない。
 先日、大分県由布市議会を傍聴した。一般質問で、由布市内の子どもたちが大分市の保育施設に通園していることが取り上げられていた。その数は100人を超えているそうだ。なるほど、共働きの家庭にとって、地元の保育施設よりも、職場に近い幼稚園、保育園に「お迎え」に行き、そのまま自宅に連れ帰った方が便利なのだろう。由布市の出生数はここ10年近く、200人台が続いており、市内の保育施設が存続を危ぶむ声も上がっていると聞いた。
 全国的に少子化が進む。厚生労働省の速報値によると、2022年の出生数は過去最少の79万9728人。統計を取り始めた1899年以降、初めて80万人を割った。日本は諸外国に比べ、婚外子が少ない。コロナ禍で、結婚や出産を先送りしたり、控えたりしたことが出生数の減少につながったという。
 2022年に生まれた子供たちは、保育園や幼稚園を経て、6歳で小学校の門をくぐる。18年後に大学受験を迎える。保育施設だけでなく、廃校に追いこまれる教育機関は相次ぐことは避けられない。岸田文雄首相は緊急事態として、「異次元の少子化対策」を掲げるが、その具体策は見えない。子育て予算を倍増するというがその財源はどうするのだろうか。そもそも金さえもらえば、若者たちは結婚して、子供を産むのだろうか。
 由布市内では、定員割れが起きている保育施設もある。少子化の時代、市町村ごとに保育行政を考えることも限界を迎えているのかもしれない。(時)

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