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未来の小窓(135) 験担ぎ

 北海道帯広市の愛国駅から幸福駅行きの乗車券が大きなブームになったことがある。NHKの番組で紹介されたことがきっかけで、「愛の国から幸福へ」がキャッチフレーズだった。「愛国から幸福」の乗車券は最盛期、4年間で1000万枚も売れたという。両駅とも利用客の減少で廃止されたが、今も多くの観光客が訪れる人気スポットになっている。
 縁起物にあやかって、幸せを呼び込みたいと考える人は多いいようだが、「験(げん)担ぎ」が過ぎると、笑い話のネタになってしまう。落語の新春の演目にもなっている「かつぎや」は、「験担ぎ」にこだわる主人と奉公人のやりとりが笑いを誘う。江戸時代に逆さ言葉が流行し、縁起が「ぎえん」となり、それが変化し、「験担ぎ」となったらしい。
 「験担ぎ」は社会のさまざまな場面にみられる。受験生に「すべる」や「落ちる」という失敗を連想させる言葉を使わなかったり、試合前にステーキとかつ丼を食べ、「敵に勝つ」こと祈ったりするのも一例だろう。
 新年を迎えた。世界情勢は予断を許さない。ロシアがウクライナに侵攻、和平の兆しはない。台湾有事の懸念はかつてないほど高まっている。甚大な災害も増えている。国内でも静岡県裾野市で3人の保育士が暴行容疑で逮捕されたり、埼玉県飯能市で3人が殺害されたり、驚くような、呆れるような事件が続く。
 2023年は卯年だ。卯は成長や春を表し、寒い冬の時代が終わり、これまでの努力が開花する年という。「験担ぎ」かもしれないが、今年こそ明るい年になりますように。
 今後とも当ネットワークをよろしくお願いします。(時)
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