未来の小窓(69) 白い彼岸花
水田の畔に彼岸花を見かけるようになった。色づく稲穂とともに、秋の代表的な光景だろう。彼岸花はヒガンバナ科の多年草。中国大陸原産で、曼珠沙華とも呼ばれる。釈迦が法華経を説いた際に、天から降ったお祝いの花(四華)の一つらしいが、葬式花、死人花といった縁起の悪い別称も付けられている。
燃え盛る炎のような花にまじり、時折、白い彼岸花を目にすることがある。赤色の彼岸花と黄色の鍾馗水仙(しょうきずいせん)の自然交雑種で、遺伝子の異常らしい。詳しくは分からないが、どうやら細胞分裂でDNAが複製される過程で、花びらの色素がうまく形成されずないまま、コピーされたものらしい。
花の色と違って、新型コロナウイルスの変異は何とも厄介だ。猛威をふるっているデルタ株の感染力は、「従来型コロナ」や「風邪」の約2倍、感染力の強い「水ぼうそう」にほぼ近いといわれる。新型コロナは2週間に1回のペースで変異しているといわれるだけに、より感染性が増したり、免疫やワクチンの効果を低下させたりするようなことがあれば、深刻な問題となる。
頼みの綱となっているワクチンは、国民の半数が2回目の接種を終えた。感染者数の減少傾向も続いている。通常はワクチン接種者が増えることで、感染経路が断たれ、成人の7割程度の接種で集団免疫を達成できるが、接種者からも感染が起きるようなら、ほぼ全員の接種が必要になるかもしれない。ほぼ国民全体に接種を進められれば、コロナの被害は限定され、危機脱出の可能性も生まれる。
白い彼岸花の花言葉は「また会う日を楽しみに」。オンラインではなく、実際に会えて、歓談できる日が近いことを祈るばかりだ。(時)
燃え盛る炎のような花にまじり、時折、白い彼岸花を目にすることがある。赤色の彼岸花と黄色の鍾馗水仙(しょうきずいせん)の自然交雑種で、遺伝子の異常らしい。詳しくは分からないが、どうやら細胞分裂でDNAが複製される過程で、花びらの色素がうまく形成されずないまま、コピーされたものらしい。
花の色と違って、新型コロナウイルスの変異は何とも厄介だ。猛威をふるっているデルタ株の感染力は、「従来型コロナ」や「風邪」の約2倍、感染力の強い「水ぼうそう」にほぼ近いといわれる。新型コロナは2週間に1回のペースで変異しているといわれるだけに、より感染性が増したり、免疫やワクチンの効果を低下させたりするようなことがあれば、深刻な問題となる。
頼みの綱となっているワクチンは、国民の半数が2回目の接種を終えた。感染者数の減少傾向も続いている。通常はワクチン接種者が増えることで、感染経路が断たれ、成人の7割程度の接種で集団免疫を達成できるが、接種者からも感染が起きるようなら、ほぼ全員の接種が必要になるかもしれない。ほぼ国民全体に接種を進められれば、コロナの被害は限定され、危機脱出の可能性も生まれる。
白い彼岸花の花言葉は「また会う日を楽しみに」。オンラインではなく、実際に会えて、歓談できる日が近いことを祈るばかりだ。(時)
スポンサーサイト