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未来の小窓(52) 平均値

 梅雨の季節を迎えている。九州北部地方の今年の梅雨入りは15日だった。平年より20日も早い。毎年、おなじみのニュースだが、新聞やテレビは、「平年値」が19日から10年ぶりに更新されたことも伝えている。
 気温や降水量などの「平年値」は、30年間の平均値を使う。気象庁は西暦の末尾が「1」からの30年間と決めており、19日から使われる「平年値」は1991年から2020年の30年間が対象になるそうだ。降水量は夏の西日本や秋と冬の太平洋側の多くの地点で10%程度増え、降雪量は多くの地点で少なくなる。サクラの開花は、ほとんどの気象官署で1日から2日ほど早くなるようだ。ここ数年の猛暑や水害も「平年値」に反映することになるのだろう。
気象庁の平年値はともかく、「平均」といわれると反論しづらい数字もある。その一つが平均の年収だろう。統計の数字をみると、男性の平均年収は約550万円、女性の平均年収は約300万円らしい。働く女性の4分の1以上が、年収100万円台のようだが、男性が「高いのではないか」と感じる人もいるかもしれない。何千万も稼いでいる人がいるので、平均を押し上げているという。
 統計では、数値データを小さい順に並べた時、ちょうど真ん中に来る値を中央値と呼ぶが、中央値の平均は370万円程度。男性は約425万円、女性が315万円になっている。この数字の方がより実態に近いかもしれない。
 新聞の投書欄をみると、「国が発表する平均年収がおかしい」「平均貯蓄額が高すぎる」といった声を目にすることがある。「平均はあくまで平均で、どこまで実態を反映してくるかは別物」と考えることが必要だろう。台風の「上陸個数」の平年値が分かっても、今年はどうなるか分からないのだから。(時)
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