未来の小窓(48) 心の免疫
「新型コロナウイルスのニュースは一日2回まで。それ以上は見ないようにしよう」。雑誌のインタビュー記事で、久留米大学学長が。コロナ禍で追い詰められないための約束事として訴えていた。学長は精神科医で、統合失調症やうつ病などの精神疾患に伴う睡眠障害を研究している。危機感を煽るだけのニュースは睡眠にも悪影響を与えるということらしい。
政府は23日、感染が拡大している東京や大阪、京都、兵庫の4都府県に、3回目の緊急事態宣言を発出する。酒類を提供する飲食店には休業を要請、大規模イベントは原則、無観客になるようだ。より感染力の強い変異型が増えており、今まで以上に、コロナのニュースを目にするようになるかもしれない。パンデミック、オーバーシュートなど、耳慣れない新たな言葉が登場してくるのだろうか。
今回も多くのテレビ番組では「初めての緊急事態宣言時よりも国民の危機感が薄い」ことを繰り返し報じるに違いないが、番組の街頭インタビューこそ「不要不急の外出でないのか」と思う視聴者もいるだろう。東京の繁華街に繰り出す若者を撮影し、視聴者の怒りを誘うのが常套手段のテレビだが、若者にマイクを差し出す方もいかがなものか。
医学の世界では、苦しんでいる人を見て、自分まで苦しくなってしまうことを「共感疲労」というそうだ。巨大津波を見るだけで、心が疲れてしまい、体調を崩す人もいる。「落ち着いて情報を得るなら、新聞が最適。心がリラックスしたいなら、ラジオがお勧め」という説く識者もいる。テレビから離れることが、心の免疫を得るためにも必要かもしれない。(時)
政府は23日、感染が拡大している東京や大阪、京都、兵庫の4都府県に、3回目の緊急事態宣言を発出する。酒類を提供する飲食店には休業を要請、大規模イベントは原則、無観客になるようだ。より感染力の強い変異型が増えており、今まで以上に、コロナのニュースを目にするようになるかもしれない。パンデミック、オーバーシュートなど、耳慣れない新たな言葉が登場してくるのだろうか。
今回も多くのテレビ番組では「初めての緊急事態宣言時よりも国民の危機感が薄い」ことを繰り返し報じるに違いないが、番組の街頭インタビューこそ「不要不急の外出でないのか」と思う視聴者もいるだろう。東京の繁華街に繰り出す若者を撮影し、視聴者の怒りを誘うのが常套手段のテレビだが、若者にマイクを差し出す方もいかがなものか。
医学の世界では、苦しんでいる人を見て、自分まで苦しくなってしまうことを「共感疲労」というそうだ。巨大津波を見るだけで、心が疲れてしまい、体調を崩す人もいる。「落ち着いて情報を得るなら、新聞が最適。心がリラックスしたいなら、ラジオがお勧め」という説く識者もいる。テレビから離れることが、心の免疫を得るためにも必要かもしれない。(時)
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