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 未来の小窓(14) 抱っこをせがむ

 未来の小窓(14)
 新型コロナウィルスの感染拡大で、ソーシャルディスタンス(社会的な距離)という言葉はすっかり定着した。終息を願ってか、「弱毒化した」、「感染は下方傾向にある」といった声も聞かれるようになった。 感染者数の推移をみると、密閉、密集、密接の三密を避ける生活は当分、続きそうだが、 福岡市内の保育士の一人は「保育の現場では三密から逃げられない。抱っこをせがんでくる園児を拒むわけにいかないでしょ」と話す。
 身体と心理の関係に詳しい学者の著書によると、ヒトの五感(視覚・聴覚・触覚・嗅覚・味覚)のうち、「触覚」が最も早く発達し、皮膚から受ける情報が脳に伝わり、脳を活性化するそうだ。この回路は抱っこなどによるスキンシップを通じて、育まれていくという。
 何かと言えば、人工知能(AI)、オンラインという時代になった。ステイホームで、会食禁止の会社もある。「三密」対策は分かるが、幼児教育の場で「濃厚接触」がなくなれば、どんな子どもたちが育っていくのだろうか。喜ぶ、怒る、笑う、泣く。喜怒哀楽の欠けた子どもにならないか。「三密」を避けた心はどこに向かうのか。少し心配になる。(時)
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未来の小窓(13) 半分負ける

未来の小窓(13)
 高校生が将棋の日本一を目指して戦う「高校竜王戦」。持ち時間は30分だ。トーナメント戦だったころ、1日目は1回戦から準々決勝までで、2日目に準決勝、決勝が行われていた。その開会式の挨拶で、日本将棋連盟会長(当時)が「君たちのうち、半分は1時間後に負ける。2時間後には4分の1になっている」と切り出した。会場は水を打ったようになったが、会長は「勝ち上がったものもプロ棋士からすれば、はるかに弱い」と続け、「大切なのは負けたあとの精進だ」と説いた。
 高校生棋士の藤井聡太棋聖が20日、王位戦のタイトルも手にした。二冠となり、七段から八段に昇段した。
 プロ棋士はアマの棋戦には出場できないので、高校生の将棋日本一を決めるという高校竜王戦はうたい文句は厳密にいえば、うそになる。「高校生にもなってアマの大会に出場するようでは、プロにはなれない」と聞いたことがある。それだけ、プロの世界は厳しいのだろう。
 藤井二冠の活躍に目が奪われがちだが、プロになってもなかなか勝てずに、昇段できない棋士は少なくない。将棋だけでなく、人生は負けることの方が多いのは間違いない。「負けたあとの精進」の大切さを考える。(時)

未来の小窓(12) 11年連続人口減少

 未来の小窓(12)
 人口の減少にはどめがかからない。総務省の発表によると、今年1月1日現在、日本人は1億2427万1318人。86万6908人が生まれ、137万8906人が死亡しており、死亡者より出生者が多かったのは沖縄県だけだったという。1年間で鳥取県の人口(55万6195人)に近い人口が減ったことになるそうだ。
 子どもの数が大幅に減っているのに、子育てを取り巻く状況はなかなか好転しない。学校の一斉休校や登園自粛があった今回のコロナ禍で、振り回された家庭も多かったに違いない。1990年代に共働働き世帯数が専業主婦の世帯を抜いているのに、国の政策はあまり変わっていない印象もある。
 地域社会も様変わりしている。多くの地方で、近所の助けが難しくなっており、子育てを家庭任せ、母親任せにしておくわけにはいかなくなっている。最近でも、3歳と1歳の幼児を11日間、置き去りにした事件、生後3か月の乳児が16時間放置されて死亡した事件もあった。虐待や育児放棄の事例をみると、行政や児童相談所に逮捕を含めた強い権限を与え、虐待する親と子どもを切り離していくことが急務とわかる。
 子育て世帯への経済的な支援も欠かせない。「子どものない世帯へ差別」という識者もいるだろうが、ただでさえ少なくなっている子ども一人ひとりの命を守っていかないと、次の社会を考えることもできなくなっているのではないか。(時)

未来の小窓(11) ラッコのポーズ

未来の小窓(11)
  川遊びで流された時は、仰向けになって足を上げる「ラ ッコのポーズ」が有効だという。元いた場所に無理に戻ろうとせず、足を下流に向け、流れが緩やかな場所へ移動していく。河川での事故原因などを分析している河川財団(東京)のハンドブックから引用した。
  川の石や岩は、表面にコケが付着し、滑りやすい。流された帽子やサンダルを追いかけ、深みにはまることもある。川は魅力的な空間だが、水に関わる子どもの事故の6割が川や湖で起こっているそうだ。
 福岡市早良区の「いるべ保育園」の園児26人が7月末、近くの今宿野外活動センターで川遊びをした。報告書によると、園児は滑らないように上靴をはき、体操服姿で、水に入った。最初は怖がっていたようだが、最後はびしょぬれになって楽しんだという。添えられた写真からは、子どもたちのはしゃぐ声が聞こえてくる。川には流れがあり、油断をし、足を取られた園児もいたかもしれない。
  川遊びの経験がない子どもたちが増えていると聞く。危険性を踏まえたうえで、幼いころからさまざまな体験を重ねていくことが大切なのだろう。(時)

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